女の子だったらよかったのにーこころのままに-
心はずーと女子だったわたし(今こころのままに)
椿彩奈(椿姫彩菜)を苦しめた、テレビ番組の“トランスジェンダーへの偏見”
椿姫彩菜2


椿彩奈(椿姫彩菜)さん、以前はよくテレビに出られていました。その時、テレビは彼女をお笑い系のオカマキャラとして扱っているようで不愉快に思うことあったのっですが、当時のころ彼女が回想しています。やっぱりそうかということです。LGBT差別は、この国にはないなどと平気で言う人の気がしれません。「椿姫彩菜って面白くないね」って言う人が私の周りにいましたが、彼女はお笑い芸人じゃなかったのですが、そうした枠でのテレビ出演だったようですね。「元男」「男」だってことが、テレビを通して面白おかしく伝えられるけど、トラスジェンダーをお笑いの対象と見るのは偏見であり、差別です。



椿彩奈(椿姫彩菜)さん
 「イロモノ、ゲテモノの役割を押し付けられる感じがすごくあって、毎回仕事に行くたびに泣いてました。ほかにもテレビ番組で『芸人さんチームで出てください』と言われたり。セクシャルマイノリティ=芸人みたいな扱いだったんです。」




文春オンラインより  https://bunshun.jp/articles/-/62458
「超イカつい人の写真を私の写真として使われそうに」タレント・椿彩奈(椿姫彩菜)を苦しめた、テレビ番組の“トランスジェンダーへの偏見”
椿彩奈さんインタビュー#1
徳重 龍徳


「小悪魔ageha」のモデルとして人気となり、その後テレビ番組を中心に引っ張りだこの存在となった椿彩奈さん(当時・椿姫彩菜)。現在は活躍の場を広げ、ネット番組やイベントでの司会業、さらに麻雀プロとしても活動している。
 08年、自らのセクシャリティを赤裸々に明かした自叙伝「わたし、男子校出身です。」がベストセラーになった彼女だが、テレビでの活躍の裏で、セクシャルマイノリティとしか見られないことに苦しみ、模索する日々だったという。(全3回の1回目/2回目に続く)

社長が私につきっきりで頑張ってくれた
ーー椿さんの芸能界入りのきっかけは「小悪魔ageha」の創刊時に読者モデルとして選ばれたことでした。中條寿子編集長の旦那さんが、椿さんが働く夜の店に来て「かわいい子がいる」と伝えたのがきっかけだったそうですね。
椿彩奈さん(以下、椿) はい、その話は噂で聞きました。その後、中條さんが私のちっちゃいホームページにスカウトのメールをくれました。当時は芸能界に入ろうとは1ミリも思っていなくて。普通に大学を卒業して、専攻していたフランス語を活かして仕事に就こうと思っていたんです。
 モデルも専属ではなかったんですけれど、メインモデルの一人に選んでもらい、雑誌に大きく載っけてもらって。そこで事務所に入りました。


ーーツインプラネットですね。今はモデルやアイドルが所属している事務所というイメージが強いです。
椿 ツインプラネットって、私が芸能の仕事をするからできた事務所だったんですよ(笑)。今となってはものすごく大きくなったんですけど、当時は私一人しか所属タレントがいなくて。
 もともと社長の矢嶋(健二)がセクシャルマイノリティに対して、偏見の塊だったんですよ。でも私と話すことで、その偏見に気づいて「俺と同じような驚きを世間にちゃんと広めよう」となったんです。
 矢嶋は友達みたいな感覚で、私につきっきりで頑張ってくれて、それで売れてという感じでした。私を売った後に、小森純ちゃんを売って、その後に鈴木奈々ちゃんを売ってという感じです。

椿姫彩菜


別人の写真を「私の写真として使われそうに」
ーー当初「小悪魔ageha」のモデル以外にどんな仕事をされていたんですか。
椿 大学ではフランス語専攻だったので、「星の王子さま」の翻訳のお手伝いをしたり、あと「BUBKA」で連載もしていました。
 テレビにも出てはいたんですが、タレントではなく珍しい一般人という扱いでした。当時のテレビはセクシャルマイノリティへの偏見がひどくて、女の子と一緒に並んで間違い探しのハズレとして扱われたり、私は小さい頃から女の子っぽいんですが、テレビ的にはそれが面白くないと、超イカつい人の写真を私の写真として使われそうになったこともありました。


イロモノ、ゲテモノの役割を押し付けられる感じがすごくあって、毎回仕事に行くたびに泣いてました。
 ほかにもテレビ番組で「芸人さんチームで出てください」と言われたり。セクシャルマイノリティ=芸人みたいな扱いだったんです。そういうことが多すぎたから、仕事を断ったら「あいつは調子に乗っている。もう使わない」とプロデューサーに言われて。週刊誌で「調子に乗ってる」「デビューし立てなのに生意気だ」とかめちゃくちゃ言われました。
 私としては芸人さんみたいな特殊な才能はないし、芸人的なものを求められてもできないので、断っただけなんですけど...。当時は怒ったり、泣いたりしてましたけど、途中からは逆にそうした偏見を変えるチャンスだなと思うようにしていました。


ーー2008年には初の自叙伝「わたし、男子校出身です。」を出版しベストセラーとなります。体は男性、心は女性として生まれた苦しみを幼少期から赤裸々に綴っています。
椿 本を出版する前に「小悪魔ageha」で一度、私の自叙伝を漫画にしてくれたんです。テレビではイロモノとして扱われていたけれど、編集長は輝いている一人のモデルの自叙伝として作ってくれました。
 その漫画が好評だったので、いろんな出版社さんから声がかかったんですが、その中でちゃんとセクシャルマイノリティの問題をクローズアップしてくれるということでポプラ社さんで出すことにしました。


「セクシャルマイノリティであることは、私の全てじゃない」
ーー本を出版してからの反響は大きかったですか。
椿 全然違いました。海外展開もしたので、出版イベントで台湾に行ったり、アジア圏でも結構売れたので海外のメディアの仕事もしました。全国の書店で握手会やサイン会もしたんですけど、 行く先々で「先生」と言われて「えええ」となったり(笑)。

 セクシャルマイノリティの方から「自分らしく生きようと思いました」と言葉をいただいたのは嬉しかったですし、セクシャルマイノリティのお子さんを持つ親御さんも参考文献みたいに読んでくれていました。
 あと、学校の課題図書にも選んでもらいました。ポプラ社だったこともあって、小学校、中学校とかの図書館でも置いていただいて。それはよかったなと思いました。

椿姫彩菜3

ーー一方で、アダルトコーナーに置いている書店もあったとか。
椿 テレビと同じようにセクシャルマイノリティ=イロモノ、エロみたいな考えが当時はあって、エロ本コーナーに置いてあったこともありました。私がフィットネスのDVDを出した時もエロコーナーに置かれてましたね。当時の偏見の塊のような人たちからすると、やりかねないなという感じではありました。


ーー著書を読むと、そうした偏見をなくすことに使命感を持っていたと感じました。
椿 デビューした当時は、セクシャルマイノリティへの偏見がすごく強かったですし、勝手にセクシャルマイノリティだけでなく、コンプレックスを持った人たちの力になれたらいいと思っていたんです。でも、どこへ行ってもセクシャルマイノリティの人と扱われてしまって...。

 私にとってセクシャルマイノリティであることは、個性の一つではあるけれど、私の全てじゃない。私のセクシャリティを話さなくても大丈夫な、一タレントとしてのスキルが欲しいなと考え、そこから司会業やゲーム実況の仕事をやるようになったんですよ。そうした仕事だったら、セクシャリティについて話さなくていいですし。


「オタク」として趣味を活かす仕事をするように
ーーそこからゲームであったりオタクとしての趣味を活かしていくんですね。それ以前はなかなかそうした面は出せなかった?
椿 事務所に「出すな」って言われてたんですよ。「オタクはまだイメージがあまりよくないから」みたいな。当時はオタクに対しての偏見も強くて。せっかく事務所的には女子大生アイドル、綺麗なイメージで売っているのに、オタクなイメージをつけたくなかったんです。だから「言うな」って。ツインプラネットを辞めて、ホリプロに入ってからは、自分の趣味であったり、MCの仕事を中心にやるようになりました。


 今はアニメ好き、ゲーム好きの女性タレントは多いですけど、当時はほとんどいなかった。 好きでも公言できないし、事務所からストップもかかっていたと思うんです。それこそ、公言しているのはしょこたん(中川翔子)ぐらい。途中で矢口真里さんが入ってきたけど、オタクにすごく叩かれていましたね。

ーー矢口さんへのオタクの反発、確かにあの当時はありましたね。

椿 矢口真里さんに悪気はないんだけど、オタクたちが認めるくらいやりこんでいないだけで「私、超このゲーム好きです」って言っちゃってたので、オタクたちも「俺たちの好きなゲームを仕事に利用するな」という感じがありました。矢口さんの話ではないのですが、当時は私もいちガチゲーマーとして、ゲーム全然わからない子がゲーム番組に出ていて事故ってたりすると、もったいないなあと思っていました。


 一方で私は、ゲームの仕事が来ても「そのタイトルは好きだけど、全シリーズやり込んでないから失礼」と仕事を断ったこともありました。そうしたら、私より全然そのゲームをやっていない子が「好きです」って私の代わりに出演していて。「それだったら、私が受けたよ」となったり。

 でも、好きって人それぞれで度合いが違うので、その時の矢口さんの好きは、それはそれで嘘じゃない本当の気持ちなんですよ。ほとんどのゲームでも8、9割はオタクが認め難いいわゆるにわか、ライトユーザーなので、やっぱ大事にしないと、そのコンテンツは滅びる。今は1割のガチ勢の声が大きすぎる気もしますね。

以下省略
「接待プレイもしてました」「『女がゲームなんて』と死ぬほど言われて」ゲーム業界で活躍するタレント・椿彩奈が女性ゲーマーとして感じた“苦労”




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男の娘ぷうたんが性適合手術 「痛みで気絶寸前だった」
ぷうたん3

男の娘のぷうたん、性適合手術をされたみたいです。その記事です。やはりかなりつらい思いされているようです。その後も体調あまりよくないようで新派しています。私は、手術には耐えられそうにないです。


「痛みで気絶寸前だった」性別適合手術で女性になった元男性が明かす術後の苦しみ、LGBTQとしての生き方

   023-05-23 07:30ORICON NEWS

今年2月、タイで性別適合手術を行った元男性(21)がいる。幼少期から心と身体の不一致に悩み、15歳で故郷を離れ上京。高校時代にカミングアウトし、卒業と同時にトランスジェンダーユニットとして活動している“ぷうたん”だ。手術から約3ヵ月。「最初のアフターケアは痛みで気絶寸前だった」と語る彼女に、知られざる性別適合手術の実態と、幼少期からの夢を叶えた術後の想いを聞いた。

ぷうたん

■朝と晩1時間、冷や汗をかきながら続ける激痛のアフターケア

――術後3ヵ月ですが、現在の体調などはいかがですか。

【ぷうたん】 アフターケアのダイレーション(膣拡張)がやっぱり大変ですね。術後、きちんとケアしないとふさがってしまうので、定期的に棒状の器具を挿入するんです。術後、約1年間は特にちゃんとしないといけないんですが、これがすごく痛くて…。朝と晩1時間ずつ、冷や汗をかきながら続けています。

――1時間も…

【ぷうたん】 挿入後はしばらくそのままにしていないといけなくて。ただもうひたすら耐えてますね。

――SNSやライブでは元気な笑顔を拝見していましたが、実際はまだまだ…

【ぷうたん】 そうですね。歩きすぎたり、ライブをやって踊りすぎると腫れたりもするので、気は抜けない感じです。

――性別適合手術はいくつか方法があると聞きますが、どの術式でもアフターケアには激痛が伴うんでしょうか?

【ぷうたん】 術式によって違うと聞いています。それに痛みの感じ方は個々で異なるので、術後すぐに患部が痛い方、後日の抜糸が痛い方、私のようにアフターケアが痛い方…本当に人それぞれだと思います。私は“新しい術式”とされる方法で行って、もともと痛みに強いタイプと言うのもあったんですが、直後も抜糸も「まあ、痛いけどこんなもんか」と思っていたんです。そうしたら最初のダイレーションで気絶しそうになりました。痛いなんて言葉じゃ表せないです…。後日知り合ったアテンド会社の方に、私が選んだ術式は“ダイレーションが大変で根性と覚悟がないと乗り切れない術式で、ウチではすすめていない”と聞きました。

――アテンド会社の方というのは。

【ぷうたん】 タイで性別適合手術をする際にサポートしてくれる会社があるんです。渡航手続きやホテルの手配、入院中のケアなどすべてをお願いできるのですが、会社によって違いがあるので、よく選んでほしいと思います。実は私、色々あって、入院中にアテンド会社を変更してるんです。アドバイスしてくれたのは、変更後のスタッフの方でした。

――それにしても、術後に“大変な術式”と判明したのは大変でしたね…

【ぷうたん】 本当に! 術式は手術前にメリットやデメリットを比較して自分自身で選びましたし、毎日夜中の3時ぐらいまで手術の動画を観て、手術前後の過ごし方やメンタル状態についてもイメトレをしてたんですけど…。さすがに“ウチではすすめてない”と言われて落ち込みましたね。

 でも、やってしまったからには現実を認めるしかないし、自分に対する試練だと思って。乗り越えた先に、今までになかったような何かが待っていると気持ちを切り替えてがんばりました。

■手術自体は6~7時間、術後2日目から歩行練習が始まった

――性別適合手術までの流れをうかがえますか。

【ぷうたん】 私の場合は、まずは日本の精神科に、自分の家庭環境や今までの生き方についてまとめたレポートを持って行きました。どれだけ女性になりたいかということを理解していただいた上で、性同一性障害の診断書と、現地の病院用の英文の推薦状をもらって。あとは、アテンド会社におまかせした感じです。

――日本ではなく、タイで手術をすることに決めた理由は?

【ぷうたん】 周りの方からの話と、術例の多さを考えたときに、タイの病院がいいかなと。昔からこの先生にお願いしたいと思える先生もいたので、病院選びは迷わなかったですね。

――タイでの入院生活はどのようなスケジュールでしたか。

【ぷうたん】 手術の3日前から病院に入院しました。翌日にメディカルチェックと診察、腸内洗浄をして、翌々日に手術。手術自体は6~7時間ぐらいかかったんですけど、麻酔も効いていたので当日は痛みもあまりなく、お腹が張ってるような痛みを感じるくらいでした。術後2日目から消毒、歩行練習がはじまって、術後6日で退院。病院近くのホテルから抜糸やアフターケアのため11日間通院しました。

――入院中に辛かったことはダイレーション以外にもありましたか?

【ぷうたん】 膀胱炎になったのも大変でしたね。術後しばらくはカテーテルで排泄ですが、カテーテルを抜いたあとに膀胱炎になってしまって。トイレの度にタオルを握りしめながら耐えました…。でも、女の子になったからこそだと思えば、それすらも幸せに感じました。

――性別適合手術は心身ともにとても大きな決断だったと思います。不安や緊張などは。

【ぷうたん】 普段は弱虫で泣き虫なんですけど、変なところがタフなんですよね。小さい頃から女性になりたくて、いつかは…と願っていたし、とっくに覚悟は決めていたので不安はほとんどありませんでした。

手術への不安や恐怖よりも、手術の3週間前から、いつも打っているホルモン注射をストップしなくてはいけなかったので、精神的に不安定にならないか心配でした。普段は2週間に1度ぐらいの頻度で打っていたので…。結果、大丈夫だったのでよかったです。

■心と身体の不一致でも「性別適合手術=幸せじゃない」

――改めて、20歳の今、性別適合手術を決めた理由をうかがえますか。

【ぷうたん】 長く自分のことを愛せてなかったんです。でも、外見を磨く努力をしたり、ありのままの自分を愛してくれる人たちと出会ったことで自己肯定感が生まれて、自分自身を愛せるようになったんですよね。今だったら、どんな自分でも愛せる確信が持てたので、手術することに決めました。

――心は女性で身体は男性というご自身を受け入れることができたから次のステップに?

【ぷうたん】 そう。性別適合手術をしたって言うと、男性の身体を受け入れられなかったから?って思うかもしれないけど、そうじゃないんです。もちろん、心と違うことに違和感はあったし、悩んだ時期もあったけど、それも全部受け入れて、まわりに何を言われても、揺るぎない気持ちが持てたから、次に進む決心をしたというか。LGBTQでも性別適合手術=幸せじゃないし、自分自身の軸を固めてからやらないと、女の子になったところで、自分を愛してあげられないなと思ったので。

――高校時代にカミングアウトされて、すでにご家族にとっては“大切な娘”だったとのことですが、手術についての反応はいかがでしたか?

【ぷうたん】 いつかはすると思っていたけど、こんなに早いと思わなかったって驚かれました。手術をするのも、海外に行くのも人生で初めてだったので、両親はやっぱり不安だったみたいです。大げさかもしれないですけど、「手術は危険も伴うだろうし、もし何かあったらどうしよう」と泣かれてしまって…。これまでもたくさん心配をさせていたのに、また心配かけちゃったので、私もすごく苦しかったです。

――最終的にはご両親も理解してくださった?

【ぷうたん】 はい。タイに行く1週間前に実家に帰って“20年間、男の子として育ててくれてありがとう。あなたたちの子どもに生まれたから、今生きているし、たくさんの方に愛してもらえて感謝してる”と伝えたんです。そうしたら「あなたの人生だし、もう二十歳で大人だから自分が決めることだけど、私たちは親だから、おせっかいかもしれないけど、ずっと心配はする。でも、やることに関しては何ごとも応援したいと思ってる」と言ってくれました。

お母さんからは「男の子に生んでしまって申し訳ないと思った時もあった」と打ち明けられたんですけど、それについても「男とか女じゃなくて、私で生んでくれてありがとう」と直接言えたので、手術の前に話せて本当によかったです。

 これから戸籍変更もするんですけど、今後生きていく名前も親に決めてもらいたくてお願いしたら、1ヵ月ぐらいかけていろいろ考えてくれたんです。本名でたくさんの方に愛してもらったからって、同じ画数で考えてくれました。

――女性になって喜びを感じるのはどのような瞬間でしょうか。

【ぷうたん】 一番実感するのは、お洋服を選ばずに着られるようになったことですかね。かわいい下着もはけるようになったし、肉づきもよくなって。一緒に活動している“ぎんしゃむ”や、周りの方からも、「雰囲気が柔らかくなったね」ってよく言われます。毎日うれしい気持ちがあって、この気持ちはずっと忘れないようにしたいなと思っています。

――性別適合手術を検討している方、悩まれている方にアドバイスはありますか?

【ぷうたん】 すごく繊細な問題ですし、手術をしたから幸せになれるっていうことではないと思うんです。もちろん背中を押すことはいくらでもできるけど、決めるのは自分自身。だから私から言えるのは、あなたの人生だから、好きなように生きたらいいんじゃないかなってことですかね。より自分らしく生きられる道が手術することなら、迷わずしたらいいと思う。でも、手術しても自分は自分だから。周りにどう言われたからじゃなくて、自分がどうしたいかが一番大事だと思います。

(取材・文/辻内史佳)


以下のYouTube動画でもぷうたんの手術の様子、見られます。

【20日間密着】性転換手術の全貌をお見せします。


https://www.youtube.com/watch?v=1wnE-OEeJv0


最近のぷうたん。大丈夫かな?心配?




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「女湯に入りたい? それを主張する人たちは…」そして「被爆者サーロー節子さん、広島サミットは「失敗」」
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何度も何度も消化している「女子トイレ問題」、東京新聞です。女性の権利も守りたジェンダー平等の社会へむけて、デマになんかだまされてはいけないのです。



女湯に入りたい? それを主張する人たちは…<記者コラム>

https://www.sankei.com/article/20230522-KLLH5IA25VKNFE45QWMUP5EZNI/配信
 2023年5月21日 11:38更新 2023年5月22日 16:46
東京新聞
 
 身体は男性だけど、心は女性?。もし自分がそんな人間だとして、わざわざ女湯に入ろうと思うだろうか。そんなことは誰もやらないだろう。騒ぎを起こして警察を呼びたいならともかく。

 それなのに、LGBT理解増進法案の議論で、「男性器をつけたまま女性用の浴場やトイレに入る輩が出てくる」と、トランスジェンダー女性を攻撃する言葉が飛び交っている。女性の不安をあおる、まことしやかなデマだ。

 「トランス女性が、一般女性の権利を侵害する」という対立構図をつくって得するのは誰か。冷静に考えればすぐ分かる。「性別は2つだけ」と性的少数者を嫌う勢力は、女性差別も大好きだから。

 自民党案では、「差別は許されない」が「不当な差別はあってはならない」に修正された。正当な差別ってなんだろう。「差別する自由を奪うな」という本音だけは伝わってくる。女性の権利を守りたいから、デマになんかだまされてたまるかと思う。(出田阿生)

外部リンク
「『心は女だ』と言えば女湯に入れる」はデマです
「体は男でも女だから女子トイレに入れろとか…ばかげている」
トランスジェンダーの女性用トイレ使用を巡る訴訟、最高裁は
LGBT法案、対象狭める方向 自民・保守派の異論で理念後退
同性婚禁じたロシア、LGBTに逆風強まる 「虹色アイス」も×



もう一つ、広島サミットに関して、サーロー節子さんのきびしい批判です。中国新聞です。サーローさん91歳のようです。お元気ですね、すごいです。社会の中でたくましく生きる女性って素敵です。
サーロー
被爆者サーロー節子さん、広島サミットは「失敗」
5/21(日) 17:26配信 中国新聞デジタル   https://news.yahoo.co.jp/articles/4d8e928b65e5550cb8ed4d15a53842cee4ff6bfd

記者会見でサミットを振り返るサーローさん
 21日に閉幕した広島市での先進7カ国首脳会議(G7サミット)について、カナダから同市に帰郷している被爆者サーロー節子さん(91)は「失敗だったと思う」と総括した。

 サーローさんは、G7首脳と被爆者との対話などが非公表で「被爆者が体験したことを理解してくれたのか。反応が聞きたかった」と不満を表明。また、「市民と政府が一緒に核軍縮を進める機運が生まれたのか」と疑問を投げかけた。

 サーローさんは昨日、G7サミットがまとめた核軍縮に関する「広島ビジョン」を巡り「自国の核兵器は肯定し、対立する国の核兵器を非難するばかりの発信を被爆地からするのは許されない」と批判。核兵器禁止条約の締約国との協働など期待していたが、「広島ビジョンでは全く無視されている」としていた。

 日本被団協は21日、オンライン記者会見を開き、サミットの成果について同様に厳しい見方を示した。日本被団協の木戸季市事務局長(83)は、核抑止を事実上肯定し、核兵器廃絶に向けた十分な議論がなかったと強調。「希望は完全に打ち砕かれた。核の傘の下で戦争をあおるような会議だった」と憤った。

 和田征子事務局次長(79)も、核兵器なき世界への具体策がなく、議長を務めた岸田文雄首相の責任は重いとし、「被爆者の願いを踏みにじった」と落胆した。児玉三智子事務局次長(85)は「首脳はどういう思いで献花し、何を誓ったのか。ただのセレモニーだったのか。一人一人の率直な言葉を聞きたかった」とG7首脳の発信にも物足りなさがあるとした。



広島サミット、わたしが少しだけ聞きかじったことで言うと、LGBTやジェンダー平等に関しては、先進国の中で遅れをとっている日本。それも2周ほど遅れている。核軍縮に関しては、まったく期待できないというとこでしょうか。
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G7の現場でわかった「ジェンダー平等軽視の国」の行末そして核廃絶も永遠へ
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G7広島会議が終わったようです。LGBTQとジェンダー平等の問題が、G7でどんなことが確認されたかの記事です。

LGBTやトランジェンダー、女性の権利は、ジェンダー平等の権利に包括されるものです。女性の権利とトランジェンダーの権利が対立するような意見は、誤っていると思います。


性的同意、LGBTQ…G7の現場でわかった、「ジェンダー平等軽視の国」の行末
https://gendai.media/articles/-/110591?imp=0

G7サミット現地レポート 著者 福田 和子 (プロフィール #なんでないの プロジェクト代表 SRHRActivist)


5月19日から21日まで、G7広島・サミットが開催されている。今回のG7サミットでの重要な課題は大きく4テーマあり、「ウクライナ情勢」「気候・エネルギー問題」「食料問題」、そして「ジェンダー平等」だ。

今回、G7の公式的なエンゲージメントグループのひとつである、『W7(Women7)』の共同代表として広島入りしている福田和子さん。福田さんは、緊急避妊薬や性的同意などジェンダーに関する問題に取り組む20代のアクティビストだ。W7(Women7)は、世界中の市民社会から声を集め、G7の成果を踏まえ考察し、ジェンダーに関する情報を提供することを目的にしているという。

福田さんは、広島で何を感じているのだろうか。


進歩は見えつつも、進まぬジェンダー政策
ジェンダー平等のために声を上げて早5年。

今、日本のジェンダー関連政策は、これまでにないほど大きな、変化のビッグウェーブを迎えているように思う。同時に、それらを進めまいとする防波堤も高く高くそびえ立っている。

まずは、『LGBT理解増進法』だ。

岸田首相は2023年2月1日の国会答弁で、同性婚について「家族観や価値観、社会が変わってしまう課題だ」と答弁した。さらには、当時の首相秘書官も、「秘書官室は全員反対で、私の身の周りも反対だ。同性婚導入となると国を捨てる人、この国にはいたくないと言って反対する人は結構いる。隣に住んでいたら嫌だ。見るのも嫌だ」とオフレコで記者団に述べた。

それらに当事者団体は抗議の声を上げ、それらをきっかけに政府はLGBT理解増進法の検討を再開した。しかし、保守派の反発を受け、5月19日のG7開催ギリギリにまとまった自民党修正案では「差別は許されない」という文言は「不当な差別はあってはならない」に変えられ、当事者たちが望む差別を禁止する法律や同性婚の法制化には程遠い。

また、性暴力については、当事者の悲願である『不同意性交等罪』が実現しそうだ。そして歳の性的同意年齢が16歳に引き上げられそうだが、13歳から15歳の場合の処罰の対象は「5歳以上」年上の相手のみとされそうだ。一方で、そもそも性的同意や対等な関係性とは何か、性と生殖に関する健康と権利にいても学ぶ包括的性教育の実施は、相変わらず阻まれている。


【G7でも「ジェンダー平等」は大きなテーマ】
なぜ今、こんなにも様々な出来事が動こうとしているのか。その大きな理由のひとつに、今広島で開催されている『G7』がある。そもそもG7とは、Group of 7の略。主要7ヵ国会議とも呼ばれ、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、カナダ、イタリア、そして日本が含まれる。1975年に石油危機を受けて、各国首脳が経済問題を話し合うために発足した。それ以降、現在でもG7諸国は世界のGDPの約4割を占めていることもあり、世界経済をリードする各国首脳として会議を続けている。

ただし、そこで話されることは、その7ヵ国だけの話ではなく、グルーバルサウスと呼ばれるいわゆる新興国や発展途上国などについても話し合われるため、世界中に影響を与える会議となっている。そして首脳会談が終わると、その成果物として「コミュニケ」という、合意事項などが記された文書が発表され、各国が今後すべきことや指針が示されるのである。コミュニケをもう少しわかりやすく言うと、公式声明書や国際会議における正式声明書といった意味合いを持っている。

私は昨年の終わり頃から、G7のオフィシャル・エンゲージメントグループのひとつ『W7(Women7)』の共同代表として、G7の成果物にジェンダー平等の視点、政策を含めて欲しいと声を上げて来た。G7のオフィシャルエンゲージメントグループとは、政府とは独立して関心分野ごとに分かれて作られたグループで、G7の「コミュニケ」に声を反映してほしい、と政策対話や提言を行っている。現在、G7のオフィシャル・エンゲージメントグループには、以下の8グループが存在する。

W7 (Women・女性)
B7(Business・ビジネス)
C7(Civil・市民社会)
S7(Science・科学者)
T7(Think・シンクタンク)
Y7(Youth・若者)
L7(Labour 7・労働)
U7(Urban 7・都市)
P7(Pride・LGBTQ+の人権保護)
※P7(Pride)は、今年設立された。


【関わってみてわかったG7は遠いものではない】
その中でW7は、2018年のカナダで開催されたG7の時から、G7のプロセスの中でジェンダー平等と女性の権利がきちんと進められるように、市民社会組織として声を上げている。

他のオフィシャル・エンゲージメントグループと同じように私たちも「コミュニケ」を世界38ヵ国から集まった89人のアドバイザーとともに作成し、4月17日に岸田首相に提出した。アドバイザーは、2割がユース、4割がグローバルサウスとなっており、他にも、障がい者、移民、難民、地方、性的マイノリティ、など、ジェンダーを軸に様々なバックグラウンドを持つ当事者団体や支援者団体の代表などで形作られた。

今年のテーマは「フェミニストは求めます、平等、公正、平和な未来の構築を」だ。そしてコミュニケでは大きく5つのことを求めている。

・女性のエンパワメント、意味ある参加、リーダーシップ
・女性の経済的正義とケアエコノミー
・身体の自律と自己決定
・持続可能性と正義のためのフェミニスト外交
・ジェンダー平等のための説明責任と財源調達

世界のジェンダー課題の最先端が読める場所なので、関心ある方は是非読んで見てほしい。
http://women7.org/wp-content/uploads/2023/04/W7-Communique_Japanese.pdf

私はこれまで、G7なんてなんだか遠く、偉い人たちがやっていることとして、私の生活には断絶を感じていたし、正直あまり気に留めたこともなかった。しかし、エンゲージメントグループやW7の話を聞いたとき、市民社会、つまり私たちにも声を届ける余地があるのだと知って驚き、とてもエンパワーされたような気がした。


【G7で表明されたSRHR】
実際、G7首脳会談の近辺では、それぞれの大臣が集まって会合を開きそこでもコミュニケが作られるのだが、今のところ、すべての大臣会合で「ジェンダー」に関するの視点を盛り込むことが求められている。レベルに差異はあれど、一応どの会合でもジェンダー課題には触れられているのだ。

中でも、G7サミットに関連して開催される閣僚会合のひとつで、国際的な保健分野の課題について議論を行う『G7長崎保健大臣会合』で出た文章の一部は、私たちがまさに求めて来たことだった。以下、抜粋してお伝えしたい。


【母子保健と包括的な SRHR(性と生殖に関する健康と権利)】
我々は、母子保健を含むライフコースの各段階における包括的な性と生殖に関する保健サービスへの普遍的なアクセスを、特に脆弱で、疎外された人々を含め、すべての人のために確保することにコミットする。


これは、権利に基づく家族計画とエビデンスに基づいた避妊法、妊産婦・新生児・子どもの健康(MNCH)、月経に関する健康と衛生、HIV と性感染症の予防、多様な観点から包括して行う性教育、メンタルヘルス、安全で合法的な中絶と中絶後のケアへのアクセス、性機能障害に関する予防・発見・治療に係るケアと情報、ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種を含むがんの予防と管理に関する取組、SRHR のアドボカシー、性・ジェンダーにもとづくスティグマ・差別・暴力に関する有害行為の防止と撲滅といった、すべての人のための包括的な SRHR を推進する幅広いアプローチを包含するものである。

我々は、SRHR を守り推進するための幅広い取組の一環として、PHC(プライマリヘルスケア) レベルの UHC(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ) に、包括的な性と生殖に関する健康のサービスが含まれるよう提唱していく。

かなりすごくないだろうか。
この文章を元にすれば、日本政府も「いわゆる包括的性教育、避妊、中絶へのアクセス改善はもちろん、性的マイノリティに対する差別や暴力の撲滅にも取り組む」ということになる。今後はこの文章も盾にしながら、日本政府の動向をきちんと見守るしかない!

それだけでなく、G7の首脳会談コミュニケも注目してほしい。どれだけのジェンダー課題が取り上げられるのか、また、すべての項目にジェンダーの視点が反映されているのか、その2点が注目す『緊急避妊薬のOTC化』についても、当事者が声をあげ、2022年末から2023年1月にかけて集まったパブリックコメントがそれぞれ4.6万件、1.2万件と歴史的な数集まった。しかし、緊急避妊薬は一部薬局での試験的実施、データ収集の上で検討になる可能性が言われている。さらに、『経口中絶薬』に関しては、費用に関して中絶手術と同様10万円と言われ、服用には配偶者同意が必要という流れで進んでいる。結局、どちらもアクセスの改善は非常に限定的となるべきポイントだと思う。

なんだか遠い、他人事のように思っていたG7も、ちゃんと見てみるととても身近な問題を扱っていてとても面白い。単に世界のトップたちの集いというのではなく、私たちの生活にダイレクトに関わることも、実は結構話されているのだ。私は今、現場でそのことをとても強く感じている。今後の続報もお伝えしていきたい。


こうした一般市民の動きやかかわりがあるなら、G7の会議の意義ほそこにあるのだと思います。

ジェンダーギャップ指数、先進国最低というだけでなく、途上国も含めて最下位レベルの日本にとって、指針となっていくものです。LGBTQ問題も含めて2週ぐらい遅れているこの国にとって。


G7の首脳陣の会議には、??? 
G7広島で会議をやりながら、核抑止論の立場が強調され、核廃絶へむけて、大失敗だったと言われています。

そのことを伝える毎日新聞の記事です。

核廃絶への道どこに G7広島サミットに被爆者ら「大変な失敗」

https://news.yahoo.co.jp/articles/9f6386355268ddd38d83333e7c380d7649f8602c


5/21(日) 20:57配信  毎日新聞

 広島県原爆被害者団体協議会(県被団協)の箕牧智之(みまき・としゆき)理事長(81)は戦時下にあるウクライナのゼレンスキー大統領が広島を訪れたことについて「広島での核兵器の惨状を見る絶好の機会だった。今のウクライナと重ね、核兵器による被害が起きたら大変なことになると学んだだろう」と語った。招待国を含め約20カ国・国際機関の首脳らによる広島訪問の実現を踏まえ「岸田首相は肝を据えて核廃絶を訴えてほしい。G7の国々は国連で採択された核兵器禁止条約を無視せず、11月に開催される締約国会議に出席する義務があるのではないか」と語った。
 
もう一つの県被団協の佐久間邦彦理事長(78)は「さまざまな国の首脳が原爆資料館に行ったのは良かった。しかし、核兵器廃絶に向けての実質的な議論が進んでいないと感じ、がっかりした。日本政府が核兵器禁止条約に参加しておらず、世界の核廃絶を進める役割を果たせていないことに納得がいかない」と落胆した様子で語った。

 ◇「戦争をあおるような会議になった」
 カナダ在住の被爆者で広島滞在中のサーロー節子さん(91)は記者会見し、G7サミットについて「大変な失敗だったと思う。核軍縮に関して市民と政府が一緒になって前進させようという機運が生まれただろうか。私はそれを感じていない」と批判した。G7首脳が合意した核軍縮の「広島ビジョン」には、「核兵器禁止条約など大切なものが、そこにはなかった。怒りというより驚いた」と振り返った。
 
 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)はオンラインで記者会見を開いた。広島ビジョンが核抑止を肯定した内容だったことに「核廃絶への期待が裏切られた」と憤る声が上がった。
 木戸季市(すえいち)事務局長(83)は「核抑止(の前提)に立った議論がされ、戦争をあおるような会議になった。大変怒りを覚えている」と述べた。
 
 G7首脳は19日、原爆資料館を視察した。田中熙巳(てるみ)代表委員(91)は非公開だったことに疑問を呈したうえで「じっくり見てもらえれば変わると思ったが、資料館から出てきた皆さんが深刻な顔に見えなかった」と落胆した。

 ウクライナのゼレンスキー大統領が会議に出席し、G7として軍事支援をする方向で一致した点には「戦争を長引かせる、間違ったやり方だ」と批判が噴出した。核軍縮に向けた議論よりゼレンスキー氏の言動に注目が集まったことに失望が広がり、児玉三智子事務局次長(85)は「武器の供与(の約束)を広島の地でしてほしくなかった。兵器で命は守れない」と話した。【関東晋慈、武市智菜実、森口沙織、黒川晋史】


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『ストップ!! ひばりくん!』ってどんな作品だった? 
ひばり君


わたしは、そういえばひばり君世代と言っていいのかな?

『ストップ!! ひばりくん!』が、ネットでちょっとした話題になっています。
理由としては、ある方がこのまんがを理由に日本にLGBTQ差別はなかったと主張したことによるようです。最近ネットで「日本にはLGBTQに寛容で差別はなかった」ので、LGBT法などいらないと言う人がいたりします。


わたしはLGBTQ差別がなく寛容な国なら、何でLGBT法案に反対するのかわかりません。そうならば現状を法的に保障するものですし、差別がなかったとしてもそれを法というかたちで残すことに反対する理由などないのです。「行き過ぎた人権」となるとか「訴訟が増加」するとか、また「女性の不安や安全」とか何を言いたいのかと思います。GBTに寛容な国ならそんな発言出てこないです。


Twitterにわたしも以下のように書き込みました。
ひばり君が登場したころ、女装する男は「変態」扱いされ、トランスジェンダーっていう言葉もなく、当事者も「変態」ではないかと悩み生きている時代でした。『ストップ!!ひばりくん!』、そんな時代を反映したギャグマンガです。また明るく元気に生きるひばりくんがうらやましくもあり、好きでした。

ひばり君4


ウイキペディアには以下のようにあります。
『ストップ!! ひばりくん!』は、江口寿史による漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(WJ、集英社)誌上において1981年(昭和56年)45号から 1983年(昭和58年)51号まで多くの休載を挟みながら連載され、長期の中断を経て27年越しで完結した[1]。1983年には東映動画によりアニメ化もされた江口の代表作の一つである。
母との死別をきっかけとしてヤクザの大空組に世話になる事となった高校生・坂本耕作と、事実を知らなければ美少女としか見えない大空組の長男・大空ひばりを中心とした日常生活を描いたラブコメディである。
江口の意図は、ヒロインを「女装した男の子」にする事によってギャグとし、ちゃかす事によって、当時少年誌で全盛を誇っていたラブコメのアンチテーゼとなりうるギャグ漫画を制作することにあった。



ひばり君5




わたしが学生のころ、20歳前後のころに流行った漫画・アニメです。まだまだこっそり隠れて女装して時代で自分は変態じゃないかと悩んだりしました。「女装=変態」そうした時代背景があって、この作品はギャグコメとして成立したのです。ひばり君以外のキャラも濃く個性的で面白かった印象があります。ひばり君自信、男の娘設定ですね。


ひばり君6

今日的には問題ある描写もあるように思いますが、作者の江口先生もLGBTQやトランスジェンダーに一定の理解を示されたりしているようです。女の子の格好をして、自分らしく生きるひばり君がうらやましくもあり、好きでしたよ。

ひばり君2


アニメのオープニングとエンディング曲です





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立憲、共産、社民 “LGBT法案”超党派の法案を提出
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LGBT法案、与党案に対して野党も法案を提出したようです。


立憲、共産、社民 “LGBT法案”超党派の法案を提出

5/18(木) 18:21配信 日テレNEWS


https://news.yahoo.co.jp/articles/5208c899a3aec97e85c0e1fe86b4ed4b27df0930

自民党と公明党は、LGBT・性的マイノリティーの人たちへの理解を促進する法案の修正案を国会に提出しました。


いわゆるLGBT法案は2021年、超党派の議連が中心となってまとめ、成立を目指しましたが、自民党の保守派の反発を受け、提出が見送られていました。


自民党は保守派に配慮し、超党派の法案では「性自認を理由とする差別は許されない」となっていた文言を「性同一性を理由とする不当な差別はあってはならない」などとする修正を行いました。


そして、公明党とともに、この修正案を国会に提出しました。G7広島サミットを控え、LGBTへの理解が乏しいとの批判を避ける狙いです。


一方、自民党の修正案について、立憲民主党、共産党、社民党の3党は「超党派の法案より内容が後退していて、意味がない」などと反対していて、もともとの超党派の法案を提出しました。いわゆるLGBT法案は2021年、超党派の議連が中心となってまとめ、成立を目指しましたが、自民党の保守派の反発を受け、提出が見送られていました。

自民党は保守派に配慮し、超党派の法案では「性自認を理由とする差別は許されない」となっていた文言を「性同一性を理由とする不当な差別はあってはならない」などとする修正を行いました。

そして、公明党とともに、この修正案を国会に提出しました。G7広島サミットを控え、LGBTへの理解が乏しいとの批判を避ける狙いです。

一方、自民党の修正案について、立憲民主党、共産党、社民党の3党は「超党派の法案より内容が後退していて、意味がない」などと反対していて、もともとの超党派の法案を提出しました。



【立憲・共産・社民】“LGBT法案”超党派の法案を提出】





LGBT法

後退してる与党案より野党案を支持します。

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トラスジェンダリズムとトランスジェンダ―  シマネドリンクさんのホームページより 
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今回は、シマネドリンクさんのホームページより。包括的にトラスジェンダーをめぐる問題点について、まとめられています。すごく弁口になるし、励まされます。

「トランスジェンダリズム(性自認至上主義)」とは?【トランスジェンダーと陰謀論①】
https://cinemandrake.com/transgenderism-conspiracy-theory1

「トランスジェンダリズム(性自認至上主義)」とは何なのか、そして日本を含めて社会に蔓延している#トランスジェンダー依存や陰謀論についてそれぞれまとめました。 PART1」と「PART2」の二部構成です。



「LGBT」という言葉はすっかり日本でも知れ渡りました。電通の調査によれば、「LGBT」という言葉の認知度について、2015年の調査では37.6%から、2018年の調査では68.5%と、2020年の調査では80.1%と報告されており、数年の短期間で急速に上昇したことが窺えます。

一方でセクシュアル・マイノリティに関する言葉が勢いよく世の中に広まりつつあるものの、そのいろいろな言葉の意味を正確に理解するためのきちんとした学習の場は乏しく、ネット上でなんとなく聞きかじっただけの理解度でいるだけの人も多いはずです。上記の調査でもあくまで「認知度」を調べているだけにすぎず、正しく理解しているかは別問題。

まさに今はセクシュアル・マイノリティに関する数多の言葉が誤解・混同されながら、雑に飛び交っている状況とも言えます。

こうして混沌した状況にここぞとばかりに狙ってくるのが陰謀論です。

そこで今の日本(世界でもですが)で最も蔓延している陰謀論のひとつについて今回は解説しています。

それが「トランスジェンダリズム」です。


目次
トランスジェンダリズムが陰謀論になるまで
基本の知識:「ジェンダー」とは?
基本の知識:「ジェンダー・アイデンティティ」とは?
トランスジェンダーとトランスジェンダリズム
「危険なイデオロギー」というレトリック
トランスジェンダリズムの陰謀論の解説
「性自認の主張さえあれば女性スペースに入り放題」?
「性犯罪者が“自分はトランスジェンダーだ”と主張すれば罪に問えない」?
「女子トイレが無くなっている」?
「オールジェンダートイレは犯罪が起きやすく危険」?
「アイツはトランスジェンダーだ」陰謀論
「トランスジェンダーがスポーツで勝ちまくっている」陰謀論
「トランスジェンダーの子どもの数が増えている」陰謀論
「グルーミング」陰謀論
「トランスジェンダーはレズビアンを脅かす」陰謀論
「アセクシュアルになってしまう」陰謀論
「猫のトイレ」陰謀論
続きは「PART2(後編)」へ



すごい分量なので、その中でも「トランスジェンダリズム」について書かれているところを紹介します。反トランスの人たちによって、本来に使われてた意味t違う意味で、むしろ真逆に使われうるおうになっていったという話です。




「トランスジェンダリズム」という言葉は、以後、当事者のコミュニティや医学界などでも普通に用いられ、本や学術誌などのタイトルでも使用されていきました。例えば「International Journal of Transgenderism」なんていう学術誌もありました(今は「International Journal of Transgender Health」という名称に変わっています)。

厳密な歴史をたどれば、ドイツの性科学者であるマグヌス・ヒルシュフェルトが1923年に患者のひとりに「psychic transsexualism」という用語を使用し、そして1940年代から「transsexual」という用語がヒルシュフェルトの学生だったハリー・ベンジャミンによって普及(The Conversation)。1965年にジョン・F・オリベン博士が『Sexual Hygiene and Pathology』という医学書の中で「transgender」や「transgenderism」という単語を使い始め、これが「transgenderism」という用語の最初の使用例だと言われています(Them)。用語の変移は「The “Trans + Gender” Project」(英語)に詳細が整理されています。

ということで、「トランスジェンダー」と「トランスジェンダリズム」という両者の言葉にそれほど深く気にするほどの差異はなかったわけです。


「危険なイデオロギー」というレトリック
ところが2010年代中頃から不穏な空気が漂い始めます。

その原因は、トランスジェンダーの権利運動に反対する人たちの存在です。
「トランスジェンダーの権利運動に反対する人たち」はいろいろな呼ばれ方があります。「TERF(ターフ)」「gender critical(ジェンダー・クリティカル)」「transphobe / transphobia(トランスフォーブ / トランスフォビア)」などです。この記事では、なるべくニュートラルでわかりやすい言い方をするべく、「anti-trans advocates(反トランス論者 / 団体)」という言葉を用いることにします。

そんな反トランス論者や団体の一部が、この2010年代中頃からこんなこと言い出しました。
「“トランスジェンダリズム”という危険なイデオロギーが社会に拡大している」
言葉の歴史を正確に辿って来た人なら「あれ?」と思うはずです。「トランスジェンダリズムって“transgender”に“ism”をくっつけただけの言葉だよね。そんな意味あったっけ…」と。

このトランスジェンダーの権利運動に反対する人たちの言う「“トランスジェンダリズム”」とこれまで用いられてきた「トランスジェンダリズム」は明らかに意味が異なっています(区別するためにこの記事では前者の意味の言葉に赤い細め下線をひくことにします)。
これは差別を正当化するためのレトリックです。

要するに、一連のトランスジェンダーにまつわる権利運動は「政治的なイデオロギー」にすぎないのだとラベルを張り直し、加えて「トランスジェンダー」と「“トランスジェンダリズム”」という2つの言葉をトランスジェンダーの権利運動に反対する人たちにとって都合いいように区分けすることで、批判しやすくしています。

どういうことかと言えば、「私たちはトランスジェンダーを差別はしていません。トランスジェンダリズムを問題視しているだけです。なぜなら行き過ぎた危険なイデオロギーだからです」と主張できるのです。これで自分たちは差別主義者などではなく、あくまで特定の主義の暴走を諌めているだけだと、世間にアピールできます。

この「あれはイデオロギーだ」というレトリックは、トランスジェンダーだけでなく、LGBTに対して以前から用いられてきました。始まりは2013年に右翼のウェブサイトで「LGBTイデオロギー」というフレーズが使われたことだと言われています(OKO.press)。こうした攻撃に対して、性的少数者の当事者たちは「私たちはイデオロギーではない。人間だ」と声をあげてきました(Kafkadesk)。

We are PEOPLE, not IDEOLOGY
「私たちはイデオロギーではありません。人間です」というスローガンで性的少数者たちは対抗してきました。
また、セクシュアル・マイノリティだけではありません。このレトリックは差別主義者の間では常套手段で、歴史的にさまざまな差別の正当化のためによく駆使されてきました。例えば「ユダヤ人を差別はしていません。ユダヤ主義を批判しているだけです」とか、「黒人を差別はしていません。ブラックパワー運動を批判しているだけです」とか、「女性を差別はしていません。ツイフェミを批判しているだけです」とか…。

とにかく「私は一部の危険なイデオロギーを心配しているだけなんです」と善良ぶることができます。
今回はトランスジェンダーに集中砲火するかのごとく、全く同じ論法で攻撃されるようになり、この攻撃法に連動するかたちで2010年代中頃から「“トランスジェンダリズム”」という言葉の意味するところは激変してしまいました。

トランスジェンダーの歴史に詳しい研究者の“ジュリア・セラーノ”は、この「“トランスジェンダリズム”」の故意な悪用は、トランスジェンダー差別的な言動で知られる“シーラ・ジェフリーズ”による2014年の『Gender Hurts: A Feminist Analysis of the Politics of Transgenderism』という著書などで初期の観察ができ、同じく2014年に“ミシェル・ゴールドバーグ”というコラムニストが「The New Yorker」にて書いた記事がその論争の火に油を注いだと解説しています(Julia Serano)。

この「“トランスジェンダリズム”」の用法は2010年代中頃以降、急激に広がり、状況はひっくり返りました。もう「トラ
ンスジェンダリズム」という言葉を医学や当事者コミュニティで昔ながらの意味で使うのは憚られるようになりました。「“トランスジェンダリズム”」は差別主義者の愛用ワードになったのです。

最近であれば2023年に開催された「CPAC(保守政治活動協議会)」はひときわ「“トランスジェンダリズム”」が連呼された場となりました。“ドナルド・トランプ”も右派論客もこぞって「“トランスジェンダリズム”」という言葉を使って非難し、「“トランスジェンダリズム”を根絶すべし!」と豪語するまでになり、その発言のせいで「虐殺を望んでいるのか」と有識者に批判されたりも…(Salon, The Guardian)。もちろん「トランスジェンダーを差別はしていない。トランスジェンダリズムを問題視しているだけだ」とお決まりの逃げ方をするだけですが…(LGBTQ Nation)。

「“トランスジェンダリズム”」以外にも、「gender ideology(ジェンダー・イデオロギー)」(Human Rights Watch)、「trans-extremism(トランス過激主義)」(PinkNews)、「gender cult(ジェンダー・カルト)」(PinkNews)などの言葉が反トランス論者や団体の間で造られていますが、それらも意味も利用目的も同じです。

「gender ideology(ジェンダー・イデオロギー)」は、「女性は男性と比べて弱い性別である」みたいな社会に蔓延する性差別の考え方を示す用語として使われることもありましたが(Jose Luis Gil Bermejo et. al. 2021)、反トランスの論者はそういう意味では使っていません。

日本でも反トランス論者や団体の間で「“トランスジェンダリズム”」という言葉は用いられ、「性自認至上主義」という訳語をあてることもあります。それに、反トランス論者は「“トランスジェンダリズム”」を主張するトランスジェンダー権利運動支持者のことを「TRA」(「Transgender Rights Activist」の頭文字)と呼んで冷笑することがあります(仲岡しゅん)。

また、日本では「トランスセクシュアル(トランスセクシャル)」という言葉も反トランス論者や団体の間で都合よく用いられる事例が散見されます。「トランスセクシュアル」はもともと医学的な用語で、性別適合手術といった外科的な処置を受けた人々を指していました(現在はそういう意味でも使わなくなりつつあります)。反トランス論者は「性別適合手術を受けた“トランスセクシュアル”ならいいけど、性別適合手術を受けたわけではない“トランスジェンダー”は問題だ」という論法で、「トランスセクシュアル」だけを認めるというかたちで、トランスジェンダーの人々を問題視します。

他にも日本では「自称にすぎない“性自認”は問題で、医者の診断である“性同一性”が望ましい」というような論調を反トランス論者が展開することがあります(松岡宗嗣;前述したとおり、「性自認」も「性同一性」もどちらも「gender identity」の訳語で意味は同じです)。言葉の意味を反トランス側に都合よく変容させて主導権を握り、トランスジェンダーを病気(精神障害)扱いに留まらせようという狙いが透けています。

トランスジェンダー・コミュニティの界隈では、性別適合手術を受けた人々だけを「トランスジェンダー」だとする定義を限定する考え方を「トランスメディカリズム」と呼び、それは主要な当事者コミュニティの間では批判の対象です(Gay Pride)。なぜならジェンダー・アイデンティティの在り方は人それぞれ異なり、トランジション(性別移行)のアプローチもみんな違い、さらにケアを受けられるかという境遇もその人の住む国や経済状況で変わってくるためです。なのでトランスジェンダーは包括的な用語として扱われています。





その後、トラスジェンダーをめぐる陰謀論の話が展開されます。


トランスジェンダリズムの陰謀論の解説
では「“トランスジェンダリズム”」なる危険なイデオロギーとやらは具体的に実在するのでしょうか。「“トランスジェンダリズム”」を批判する人たちは、何をどう危険だと主張しているのでしょうか?
この「“トランスジェンダリズム”という危険なイデオロギーが社会に拡大している」というレトリックは陰謀論と同一の構造を持っています。そのため、反トランス論者や団体の主張は極めて陰謀論と近似します。
「得体の知れない危険が私たちの社会に迫っています!」と漠然とした不安を煽るのが主目的であり、「ではその“トランスジェンダリズム”って具体的には何なの?」と指摘されても定義できません。むしろ定義しない方がいいのです。もともと実在しないイデオロギーを敵視していれば、永遠に不安を煽れます。科学的な検証などではなく、不安を煽ったもの勝ちの世界です。

これは「ポリティカル・コレクトネス」という言葉を漠然と使って、犬笛的に自分の気に入らない相手への攻撃手段として駆使する手口と同様です(Krytyka Polityczna)。
「ポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)」とは? 意味と歴史を整理する。そして作品をポリコレで語る是非
以下では、反トランス論者や団体が「“トランスジェンダリズム”」という言葉と絡めながら主張している誤解・偏見・陰謀論をいくつか紹介していきます。



続きは、直接お読み多ください。

https://cinemandrake.com/transgenderism-conspiracy-theory1


パート2では、具体的に陰謀論の紹介がされています。
https://cinemandrake.com/transgenderism-conspiracy-theory2

「PART1(前編)」では、「トランスジェンダリズム」という言葉を中心に、トランスジェンダーと陰謀論の事例をざっくりと紹介しました。次から次へと飛び出す主張に整理がつかないかもしれません。しかし、案外と中身はワンパターンです。

すでに何度か触れていますが、反トランス論者の用いる「“トランスジェンダリズム”」という言葉自体が「レトリック」なのですが、これらの主張の多くはさらに細かい「レトリック」を駆使しています。「レトリック」とは、言語的な技巧のことです。詭弁のような論法であり、誤謬とも言えます。そしてその「レトリック」は使い古されたもので、すでに過去に別の差別で用いられた論法を流用しているだけです。


目次 陰謀論でよく使われるレトリック
すべり坂論法
藁人形論法
極端な訴え(極論)
フィアモンガリング
前後即因果の誤謬
自然に訴える論証
権威に訴える論証
燻製ニシンの虚偽
トーンポリシング
事実誤認(早まった一般化)
擬似相関
多重質問の誤謬
トランスジェンダリズム陰謀論は誰が広めているのか
陰謀論が飛び交う世界で、LGBTQを学ぶには
陰謀論でよく使われるレトリック

実はあたしもまだ全部読んでいません。がんばってよませてもらいます(笑)
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「LGBT法案」保守派に配慮の“政治の議論”と当事者現場の落差【報道特集】とその問題点

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最初に先週の報道特集からです。

 「LGBT法案」保守派に配慮の“政治の議論”と当事者現場の落差【報道特集】



この動画を見て、2つだけ指摘しています。

一つは、稲田朋美氏の発言がこの動画の3分ぐらいにありま’すが、「男性が女性だといえば女子トイレに自由に入れるようになる恐れがある」との発言に対して「この法律にまったく関係がなく、むしろ犯罪とトランジェンダーの問題をごっちゃにする非常に悲しい議論だ」と指摘されています。その指摘の通りだと思います。この件に監視しては、稲田氏の発言を評価したいと思います。

2つ目に「ゆず庵」の取り組みです。LGBTQの当事者を積極的に採用しているという取り組みです。わたしもたまに行きますが、対応がすごくいい感じでした。わたしが、トランジェンダーと思って対応されたのかどうかはわからないですけど。もしかして対応してくれたかたが、トランジェンダー?



 


大きく後退したといわれる自民党のLGBT法の修正案の問題点を解説した松岡氏の記事を紹介します。


LGBT法案「大きく後退」修正案の問題点を解説


松岡宗嗣一般社団法人fair代表理事
5/11(木) 18:20
https://news.yahoo.co.jp/byline/matsuokasoshi/20230511-00349138

「LGBT理解増進法案」をめぐり、自民党は「性的指向や性自認による差別は許されないとの認識」という文言を、「性的指向や性同一性による不当な差別はあってはならないとの認識」へ修正する方向だという。
この修正には大きく二つの問題がある。一つは「性自認」を「性同一性」へと修正している点だ。今後、国や自治体等のあらゆる施策が「性同一性障害」をベースとしてしまう可能性があり、多くのトランスジェンダーの人々を切り捨ててしまう懸念がある。

もう一つは「差別は許されない」を「不当な差別はあってはならない」に修正している点だ。そもそも差別は「不当」であり、正当な差別はない。今後進められる施策において、差別が許容される理由を与えてしまう懸念がある。
この二つの修正の問題点について、詳しく見ていきたい。


①「性自認」→「性同一性」の問題
本来、「性自認」も「性同一性」もGender Identityの訳語であり、意味は同じだ。GID(性同一性障害)学会理事の針間克己医師は、性自認や性同一性は「どう訳すかの問題で、本来的な意味は変わらない」と述べている。
確かに、どちらが適切な訳かという議論はあり、Identityは「同一性」とした方が良いという意見はあり得る。
しかし注意したいのは、いま自民党内でされている議論は、G7をはじめ国際的に広く用いられている「Gender Identity」という概念そのものを歪ませるものだという点だ。
自民党保守派は、性自認は「自称」であり、これを認めると「男性が女性だと自称すれば、女性用トイレやお風呂に入れるようになってしまう」と主張する。性同一性であれば、「医師による診断」が必要となるため問題ないという論理だ。
その背景には、「性同一性障害特例法」によって、法律上の性別変更には「二人以上の医師による性同一性障害の診断」が必要とされている現状がある。
そもそも性自認は「自称」ではなく、本人のアイデンティティは、自分が「そう思うだけ」で決まるという安易なものではない。

GID学会理事長で、岡山大学教授の中塚幹也医師は、「性自認」も「性同一性」も同じ概念であり、「誰かから(あるいは、社会から)強制されたからと言って、また、自分の意志で変えようとしたからと言っても、変えられるものではない」と述べている。同時に、「性自認」も「性同一性」も、「揺れることがあるし、一生不変でもない」と指摘している。
LGBT理解増進法ができても、性別を自称さえすれば、トイレや公衆浴場といった男女別の施設を利用できるわけでもなく、男女別施設の利用基準を変えるものでもない。
自民党保守派には、トランスジェンダーは「性同一性障害」であるという、あくまで「障害」の枠にとどめておきたい意図がある。自民党の会合に出席した西田昌司参議院議員は、記者団に対し「性同一性は医学的な用語」と明確に述べている。
もちろん、ここでは医学用語ではなく、法学用語の観点からの正しさが求められているのはいうまでもない。だが、昨年改訂されたWHOの国際疾病分類「ICD-11」では、「精神疾患」のカテゴリーから「性同一性障害」という概念はすでに削除されている点を確認しておきたい。

ICD-11では、当事者の医療アクセスを担保するために「性と健康に関する状態」というカテゴリーに「性別不合」という概念が新設されているが、あくまでも「精神疾患」ではないというのが国際スタンダードだ。
国内では、性別適合手術やホルモン治療等を受けるためには、「二人以上の医師による診断」が必要となるため、現在でも「性同一性障害」の診断がされている。しかし、厚労省委託実施の調査によると、トランスジェンダーのうち、性同一性障害の診断を受けている人は15.8%とごく一部だ。

そもそも「障害ではない」という立場や、診断を受けたくても経済面や体質、または近くに診断を受けられる医療機関がないなど、さまざまな問題があるからだ。

「性同一性障害」を前提に、法案の「性自認」を「性同一性」に修正することは、診断を受けない/受けられない当事者のアイデンティティや権利を否定し、切り捨ててしまうことになりかねない。
司法や行政において、これまでもGender Identityの訳語として「性自認」が用いられてきた。果たして最高裁判決でも示されている概念と異なる見解で立法することがあって良いのだろうか。
すでに性自認による差別を禁止する条例を制定している自治体もあるが、総務省は「性別の自称」などというものに対する差別を禁止している事例はない、と国会で答弁している。

このままLGBT理解増進法ができると、今後、国や自治体、企業、学校等の施策において「性同一性障害」のみが対象としての理解が広げられてしまう懸念がある。以前は「トランスジェンダー=性同一性障害」という誤解が根強かったが、こうした考えを再び広めてしまう可能性もあるだろう。

これは当事者の権利や理解の後退に繋がりかねず、国際社会からも逆行するものだ。
②「差別は許されない」→「不当な差別はあってはならない」の問題
自民党保守派は、法案の基本理念に書かれている「差別は許されないとの認識の下」という部分を、「不当な差別はあってはならないとの認識の下」に修正しようとしている。法案の目的にも「差別は許されない」が記載されていたが、削除されてしまっているという。

その理由は、「差別は許されない」との文言を根拠に「訴訟が乱発される」からだと保守派は主張している。
そもそもLGBT理解増進法案に書かれた、「差別は許されないとの認識」は、あくまでも理解増進の施策を進める上での、前提認識や精神を述べているに過ぎず、個別の差別を禁止する規定ではない。訴訟の根拠にもならない文言だ。
さらに「差別」というのはそもそも「不当」であって、正当な差別などない。差別に該当するかどうかは、その区別に「合理的な理由」があるかどうかで分かれる。

本来、深刻な差別の被害に対して訴訟を起こすことは重要で、誰もが保障されている権利だ。しかし、性的マイノリティの多くが周囲の人々にカミングアウトしていない現状のなか、さらに、訴訟において差別を立証することが容易ではないなか、「訴訟が乱発する」というのはあまりに非現実的だろう。

法的な意味においては、「差別は許されない」も「不当な差別はあってはならない」も、大きな違いはない。しかし、差別という言葉を減らし、わざわざ「不当な」という一言を加えたいという根強い反発が起きている背景には、少しでも法律の効果を薄め、差別を温存したいという意思が読み取れる。


学校での理解増進や調査研究にも反対
上述した点以外にも、法案を後退させるための修正が検討されている。
法案は、学校に対して理解増進の施策を求めているが、あくまでも「努力義務」の規定にとどまっている。しかし、自民党保守派は努力義務の規定でさえ「削除」を求めており、実際に文言を弱める規定案が検討されているという。
理解を増進するための法案にもかかわらず、これでは「学校でLGBTへの理解を広めるな」と言っているようなものだろう。

さらに、法案では国に対して理解増進のための「調査研究」を義務付けているが、自民党保守派の反対を受けて、「学術研究」に修正する案が検討されているという。これは「差別の実態」が調査で明らかになってしまうと都合が悪いため、国勢調査をはじめ、公的な調査や統計をさせたくないという意図があるのだろう。
自民党保守派の主張は非論理的で、事実に基づかず、概念を歪曲し、差別を温存するための主張ばかりだ。これらの言説がまかり通ってしまうことに驚きを隠せない。

今年2月の元首相秘書官の差別発言を発端に再び議論がはじまった法案だが、来週開催されるG7広島サミットまでの成立は間に合わないという。

それだけでなく、ただでさえ差別禁止の規定がない「骨抜き」と言われる法案をさらに後退させ、Gender Identityという概念をも歪めようとしている修正案では、到底賛成することはできず、野党が反対すると結果的に廃案となるだろう。
昨年ドイツで開催されたG7エルマウサミットの首脳宣言では、性的マイノリティが「差別や暴力から保護されること」への「完全なコミットメント」が示されている。

今年4月に発表されたG7外相の共同宣言では、性的マイノリティの権利保護で「世界を主導」といった内容が記載されている。
G7広島サミットの場で、岸田首相はこの状況をどう説明するのだろうか。「日本は性的マイノリティの人権を守るつもりはない」と国内外発信するのだろうか。




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揺れる性別の境界  新しい生物学の世界から
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トランスヘイターがよくいう事ですが、生物学的には男と女しかありえない。トランス女性は、男でしかない。その生物学の最先端の話です。少しむつかしいのですが。



揺れる性別の境界

https://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/v12/n5/%E6%8F%BA%E3%82%8C%E3%82%8B%E6%80%A7%E5%88%A5%E3%81%AE%E5%A2%83%E7%95%8C/62908

一般社会では、性別が二元的に男か女かに分けられている。だが、生物学的な研究が進んだことで、性別は単純に二元化できるものではないことが分かってきた。


王立メルボルン病院(オーストラリア)の臨床遺伝学者Paul Jamesは、仕事柄、患者と非常にデリケートな問題を話し合うことには慣れている。しかし、2010年初めのある日、彼は頭を抱える出来事に遭遇した。特に性別に関して、何とも話しづらい気持ちにならざるを得なかった。

Jamesの診察室を訪れたのは46歳の妊婦で、お腹の赤ちゃんの染色体異常を羊水穿刺で検査した結果を聞きに来たのだ。赤ちゃんには問題がなかったが、補足の検査によって母親の方に意外な事実が判明した。彼女の体は、2個体に由来する細胞でできていたのだ。この2個体はおそらく、彼女の母親の子宮内で発生した双子の胚だったと思われる。ところが話はそれで終わらなかった。一方の細胞セットには、通常の女性と同じく2本のX染色体があったが、もう一方の細胞セットにはX染色体とY染色体が1本ずつあったのだ。この女性は、40代半ばすぎという高齢で第三子を妊娠したことで初めて、自分の体の一部が染色体的にみて男性であることを知ったわけである1。「羊水穿刺の検査を受けに来ただけなのに、SFの世界に引きずり込まれたような気分だったでしょう」とJames。

性別というものは、これまで考えられていたよりもずっと複雑なのかもしれない。大事なのはY染色体の有無で、これがあれば男性、なければ女性となる、と単純に捉えられてきた。しかし医学の世界では、性別の境界をまたぐような人々がいることが以前から知られている。保有する性染色体からみると男性もしくは女性だが、生殖巣(卵巣や精巣。生殖腺、性腺とも呼ばれる)や性別を示す体の構造は別の性のものという具合である。こうした状態は、生物学的には「間性(intersex)」というが、医学的には「性分化疾患(Disorders of Sex Development/Differences of Sex Development;DSD)」と呼ばれる。この疾患を持つ子どもの親は、子どもを男か女のどちらとして育てるか、という難しい判断を迫られる場合が多い。そして現在、一部の研究者によれば、何らかの種類の性分化疾患を持つ人は100人に1人に上るという2。

遺伝学を考慮に入れると、男女の境界はさらに曖昧になる。主な種類の性分化疾患に関わる遺伝子はすでに多数見つかっており、これらの遺伝子に存在していて、個人の解剖学上もしくは生理学上の性的特性に微弱な影響を及ぼす多様性についても明らかになっている。さらに、DNA塩基配列解読や細胞生物学の新技術によって、ほぼ全ての人の体は、程度の差はあれど、遺伝学的に異なる細胞がパッチワーク状になっていることや、一部の細胞の性別が残りの細胞の性別と一致しない場合があることも分かっている。さらに、細胞の性別はその細胞の挙動に影響を及ぼしており、そこには分子レベルの複雑な相互作用ネットワークが関わっていることが一部の研究から示唆されている。「男性にも女性にも相当大きな多様性があり、男女という二元的な性別では容易に定義できないオーバーラップ領域が確実に存在していると考えています」と、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ児童健康研究所で性分化と内分泌学を研究するJohn Achermannは話す。

しかし、この種の発見は、性別を男か女かという二元的言葉で定義する一般社会ではなかなか受け入れられない。生物学的な性別に何らかの曖昧さを認める法制度はほとんど存在せず、出生証明書に書かれた性別によって、個人の法的権利や社会的地位が大きく影響されることになる。

「強固な二分法の適用には、ある重要な問題が付随します。その枠組みに収まらない中間の例が存在しているため、男性と女性を分ける境界線の正確な位置を見つけ出さなくてはならないことです」と、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(米国)で生物学的な性差を研究するArthur Arnoldは話す。「そして、これは往々にして非常に難しい問題です。なぜなら性別の定義には何通りかあるからです」。

性分化の始まり

男女が身体的に異なることは明白だが、胚発生の初期には体の違いが明確でない。受精から5週目のヒトの胚は、男性と女性どちらの構造も形成できる能力を秘めている。腎臓の発生に続いて、生殖隆起と呼ばれる2つの膨らみが、2対の管に沿って生じる。それらの管のうち1対は子宮や輸卵管(雌性生殖輸管)になることができるミュラー管で、もう1対は男性の内性器(精巣上体、輸精管、精嚢)となる中腎管(ウォルフ管)である。6週目になると、生殖巣は卵巣もしくは精巣になるための発生経路のスイッチを入れる。精巣になるとテストステロンを分泌し、輸精管(雄性生殖輸管)の発生を促す。精巣はその他に、ミュラー管を強制的に退縮させるホルモン(ミュラー管抑制因子)も産生する。一方、生殖巣が卵巣になるとエストロゲンを分泌する。この場合、テストステロンが存在しないために男性内性器は退縮する。性ホルモンは外性器の発生にも影響を及ぼし、また、春機発動期(思春期)に再び働いて乳房や顔ひげなどの二次性徴を誘導する。

以上の過程のどれが変化しても、個体の性別に大きな影響が及ぶ可能性がある。生殖巣の発生に影響を与える遺伝子変異によって、XYの性染色体を持つ人が通常の女性の特徴を持って生まれてきたり、ホルモンのシグナル伝達が変化することで、XXの性染色体を持つ人が男性的な体になったりする場合があるのだ。

発生における性別のデフォルトプログラムは女性であって、男性になるのはY染色体に存在する特定遺伝子によって能動的にスイッチが入るからだと、長年考えられてきた。この遺伝子の正体が1990年に明らかになり3,4、大きなニュースとなった。SRYと呼ばれるこの遺伝子は、単独で、哺乳類の生殖巣の分化を卵巣から精巣へと切り替えることができる。例えば、性染色体がXXでもSRYを含むY染色体断片がある人は、男性になる。

しかし、2000年頃には、女性への発生が「受動的で、デフォルトな選択肢」だとする考え方は撤回された。卵巣の発生を能動的に促し、精巣形成プログラムを抑制するWNT4などの遺伝子が発見されたからだ。XYの人がWNT4の遺伝子コピーを余分に持つと、非定型的な性器や生殖巣を発生したり、未発達の子宮や卵管になったりすることがある5。2011年には、別の卵巣関連遺伝子RSPO1が正常に働かない場合に、XXの人が卵巣領域と精巣領域の両方を含む生殖巣(卵精巣という)を発生させることが明らかになった6。

こうした発見から、性決定が実際には複雑な過程であることが明らかになってきた。つまり、生殖巣の「性別」は、2つの相反する遺伝子活性ネットワークの間の競い合いで決まるのである。これらのネットワークでWNT4などの分子の活性や量が変われば、バランスが変化して、持っている性染色体どおりの性別に近づいたり離れたりすると考えられる。「ある意味、性別に対する我々の見方が哲学的に変化しました。つまり問題はバランスなのです」と、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の「ジェンダーに基づく生物学センター」(Center for Gender-Based Biology;CGBB)の所長Eric Vilainは話す。「これは、システム生物学に近い見方で捉えた性の世界です」。

体の中の、男と女の闘い

一部の研究者によれば、発育が一段落して時間がずいぶん経過した後であっても、性別に関わるバランスが変わる場合があるという。マウスでの研究から、生殖巣は一生を通じて、雄と雌の状態間をふらふらしており、同一性を保つには絶えず維持する必要があることが示唆されている。2009年には、雌の成体マウスでFoxl2という卵巣関連遺伝子を不活性化する研究が報告された7。この研究で、卵形成をサポートする顆粒層細胞が、精子形成をサポートするセルトリ細胞に転換することが明らかになった。その2年後には、別のチームが逆の転換を報告した8。Dmrt1という遺伝子を不活性化すると、成体マウスの精巣細胞は卵巣細胞に転換されるのだ。「これには大変驚きました。出生後も転換が起こり得る状態が続くわけですから」と、MIMR-PHI医学研究所(オーストラリア・メルボルン)で生殖巣分化を研究する遺伝学者Vincent Harleyは話す。

性の多様性の発生源となるのは生殖巣だけではない。生殖巣やその他の腺からのホルモンシグナルに応答する機構が変化したことによって、性分化疾患が引き起こされている場合もあるのだ。例えば完全型アンドロゲン不応症(CAIS)は、細胞が男性ホルモンに応答しないために起こる。これは通常、男性ホルモンに応答するはずの受容体がちゃんと働かないためである。CAISの人はY染色体を持ち、精巣を体内に持ってはいるが、外性器は女性であり、思春期に女性として発育する。

こうした状態も性分化疾患の医学上の定義に当てはまる。つまり、その人の解剖学的な性別が、染色体上もしくは生殖巣からみた性別と一致しないように見える場合である。しかし、こうした例はごくまれで、4500人に1人ほどだ9。現在では、男女の定義を、軽度の尿道下裂(男性で尿の出口が陰茎先端よりも手前にある)など、構造上のわずかな違いまで含むよう拡大すべきだと言う研究者もいる。Vilainによれば、最も広義の定義だと100人に1人が何らかの性分化疾患を有していることになるという(「性別のスペクトル」参照)。

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2 (1)


しかし、それ以上に多様性が存在している可能性が示唆されている。1990年代以降、性分化疾患に関係する遺伝子が25個以上見つかっており、ここ数年の間に次世代DNAシーケンサーを用いた塩基配列解読法が台頭してきたことで、これらの遺伝子には、性分化疾患を引き起こすほどではないが個体に軽度の影響を及ぼし得るさまざまな多様性があることが明らかになってきた。「生物学的な言い方をすれば、性別のスペクトルです」とVilainは言う。

例えば、先天性副腎過形成(CAH)と呼ばれる性分化疾患は、男性ホルモンの過剰産生を引き起こす。XX染色体を持っているCAHの人は、外性器形成不全(肥大した陰核や、癒合して陰嚢のようになった大陰唇)を伴って生まれてくる。CAHの原因は通常、21水酸化酵素の欠損などである。しかし、変異により軽度の異常が生じた場合、その女性は「非古典型」のCAHになる。これは1000人に約1人の割合で現れ、男性のような顔ひげや体毛、生理不順、不妊問題を伴うことがあるが、明らかな症状が全くない場合もある。NR5A1という遺伝子に変異がある場合は、生殖巣の発達不全となることもあれば、軽度の尿道下裂(男性)や早期閉経(女性)しか表れないこともある。その幅広い影響から10、現在、この遺伝子に研究者の関心が集まっている。

自身の性分化の状態を知ったのは不妊治療に訪れたときという人が多いが、中には別の診療や検査で初めて知る人もいる。例えば、ある外科医グループは2014年に、1人の男性のヘルニアを手術していて、その体内に子宮があることに気付いたと報告している11。男性は70歳で、4人の子どもの父親だった。





細胞レベルの性別

性分化疾患の研究から、性は単純に二分できるものではないことが明らかになってきた。しかし、個々の細胞レベルで見ると、事はもっと複雑だ。「人体の全ての細胞は同一の遺伝子セットを持つ」という一般的な想定は誤りだからだ。

一部の人々の体はモザイク状態であり、単一の受精卵から発生していても遺伝的構成の異なる細胞がパッチワーク状になっている。そうした状態は、胚発生初期の細胞分裂で性染色体が均等に分配されなかった場合にも発生し得る。例えば、最初はXY染色体を持っていた胚で、一部の細胞がY染色体を失ってしまうことがある。もし大部分の細胞が最後までXY状態なら典型的な男性の体となるが、大部分の細胞がXのみであればターナー症候群と呼ばれる状態の女性になる。ターナー症候群は身長が低めで卵巣は未発達となる傾向がある。この種のモザイクはまれで、1万5000人に1人ほどの割合で見られる。

性染色体モザイクの影響は、さしたる問題のないものから重篤な異常まで幅がある。希少な例として、XXY型のモザイク胚が、性別の異なる2つのモザイク胚になった例が報告されている12。X染色体を2本持つ細胞と、X染色体2本とY染色体1本を持つ細胞が混合した胚が、その後、発生初期に二分して「一卵性」双生児になったとみられる。双子にはともにクラインフェルター症候群の症状が見られたが、モザイクの分布が異なるため、性別は異なっている。

1人の体が染色体的に異なる性別の細胞で構成されるようになる仕組みが、もう1つある。その例が冒頭に出てきたJamesの患者で、キメラと呼ばれるものだ。これは体が2個の受精卵に由来し、通常は子宮内の二卵性双生児にあたる胚同士が融合することで生じる。この種のキメラで性分化疾患となるのは非常にまれであり、全ての性分化疾患の約1%でしかない。

しかし現在、別の種類のキメラ現象も広く存在することが確認されている。これは「マイクロキメリズム」と呼ばれるもので、胎児由来の幹細胞が胎盤を通過して母体に移動したり、逆に母体の細胞が胎児に移動して定着した場合に起こる。この現象が初めて見つかったのは1970年代前半で、それから20年後、衝撃的な事実が明らかになった。移動したこれらの細胞は、外来組織であるから理論上は移動先の体に拒絶されるはずなのに、定着して長く存続することが分かったのだ。1996年の研究では、出産して27年後でも、血中に胎児由来の細胞がある女性が複数例報告された13。また別の研究では、母親由来の細胞が成人した子どもの体内に残っていることが明らかになった14。こうした研究によって、性別というものが一層曖昧になった。なぜなら、男性の体内にはかなりの率で母親由来の細胞が存在し、また、男児を妊娠したことのある女性の体内には胎児から移動してきた細胞が少量存在している可能性があるからだ。

マイクロキメリズム由来の細胞は多くの組織で見つかっている。例えば2012年にワシントン大学(米国シアトル)の免疫学者Lee Nelsonのチームは、複数の女性の死後脳標本で、XY細胞を見つけた15。その中で最高齢の女性は94歳だった。他の研究から、こうした移住細胞がただ「いるだけ」ではないことも明らかになっている。つまり、これらの細胞は新しい環境に溶け込んで、特殊な機能(マウスでは少なくとも脳内ニューロンを形成)を獲得していたのだ16。ただし、女性の体に男性の細胞が少数入り込んだり、その逆のことが起こったりした場合に、健康や組織の特性にどのような影響が出るかはまだよく分かっていない。例えば、男性の細胞が溶け込んだ組織では男性がかかりやすい疾患にかかりやすくなるかどうかは明らかでない。「これは重要な問題だと思いますが、基本的に全く取り組みがなされていません」とNelsonは言う。ヒトの行動面から見るかぎり、女性の脳内に男性の細胞がマイクロキメリズムで少数存在しても、女性に大きな影響が出る可能性はなかろう、というのが現時点の統一見解である。

また、XX細胞とXY細胞の挙動の仕方が異なっていることが最近分かってきた。さらに、この挙動は性ホルモンの作用によるものではない可能性が明らかになってきている。「実をいうと、性染色体の作用がどれほど大きいかを知って本当に驚きました」とArnoldは話す。彼のチームは、マウスの体にX染色体を入れると代謝に影響が出ることを示し17、試験管内での複数の研究からは、XX細胞とXY細胞が分子レベルで異なる挙動をとること(ストレスに対して異なる代謝応答をするなど)が示唆されている18。今後の課題はその機構解明だとArnoldは話す。彼のチームは現在、男性よりも女性で活性が高いことが分かっているX染色体上の数個の遺伝子を調べているところだ。「細胞には、現時点で分かっているよりも大きい性差が存在していると思います」とArnoldは話す。

二元的な性を超えて

生物学の分野では性別についてさらに細かい見方がされているようだが、社会はまだそこまでいっていない。確かに、レズビアンやゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーのコミュニティの人々による改革運動はすでに半世紀以上にわたっており、性的指向やジェンダーに対して社会は柔軟な対応をするようになってきた。多くの社会は現在、従来の社会的常識を超えるような外見や服装、職業、性的パートナーを選択する男性や女性を受け入れるようになってきている。しかし性別のこととなると、二元的なモデルに従わせようとする強い社会的圧力がまだ存在している。

こうした圧力の結果、明らかに性分化疾患を持って生まれた人々の多くは、性器を「正常化」する手術を受けてきた。そうした手術は通常、乳幼児の段階で行われるが、治療に対する同意を本人から得るにはあまりに幼く、また、その子の最終的なジェンダーアイデンティティ(性自認;本人が自覚する性別)と異なる性別の体になってしまう危険性もあるため、議論の的となっている。こうしたことから、性分化疾患の支援団体は、医師や親は少なくとも子どもが自分の性別を他人に伝えられるくらいの年齢(普通は3歳前後)、もしくは、本当に手術を受けたいかどうかを本人が判断できる年齢になるまで待つべきだと主張してきた。

この問題は、2013年5月に米国サウスカロライナ州で起こされた訴訟によって注目されるようになった。訴えたのは、卵精巣性性分化疾患(外性器が形成不全で、卵巣組織と精巣組織の両方が生殖巣に含まれる)を持って生まれてきた「MC」という名の子どもの養父母だ。MCが生後16カ月のとき、医師らがこの子を女性と見なして手術したが、MCは男性としての性自認を持つようになり、現在8歳になっている。MCは手術時には州政府の保護下にあったため、この訴訟では、手術が医療過誤であっただけでなく、彼の身体的完全性を保つ憲法上の権利や生殖行為を行う権利を州が侵害したという主張がなされた。2015年1月、裁判所は連邦裁判所管轄の事件としないことを決定したが、州管轄の事件として裁判は今も続いている。

「これは、性分化疾患を持って生まれてきた子どもにとって極めて重要な判決となる可能性があります」と話すのは、ジェンダーと性に関連する法的問題の専門家であるトーマス・ジェファーソン法科大学院(米国カリフォルニア州サンディエゴ)のJulie Greenbergだ。米国内の医師は、MC事件の訴訟をきっかけに、医学的な必要性に疑問がある場合には性分化疾患を持つ乳幼児への手術を控えるようになるだろうと、彼女は話す。また、ネバダ大学(米国ラスベガス)で性分化疾患やジェンダーの問題を研究する社会学者Georgiann Davisは、「性分化疾患の人々は、自分が社会に溶け込むのを医師らが“助けたい”と思っていることを知っているため、心と体の相克を我慢してしまう」と説明する。そして、自身もCAISを持って生まれてきたDavisは、この事件によって社会に現状を知ってもらえるだろうと話す。

医師や科学者はこうした問題に理解を示す。その一方で、性別の生物学について解明すべきことがどれだけ多いかも分かっているため、MCの事件に幾ばくかの不安も感じている19。彼らは、裁判の判決をもって治療法を変えることは理想的とはいえないと考えており、最善の治療指針を決めるための材料として、手術の予後データ(生活の質や性的機能など)をもっと集めたいと思っている。研究者らはすでにその一部に着手しようとしている。

性分化疾患の診断は、かつては、ホルモン検査や解剖学的な検査、画像診断を行った後、時間のかかる検査法で遺伝子を1個ずつ調べて下された。現在では、最初から遺伝子診断を行って一度に多数の遺伝子を解析するので、検査時の家族のストレスは軽減された。例えばVilainは、性分化疾患を持つXY型の人には全エキソーム塩基配列解読法(全ゲノムのタンパク質コード領域の塩基配列解読)を使っている。彼のチームは、こうした解読法を用いることで、遺伝学的な原因がつかめなかった被験者の35%に確度の高い診断を下すことができたと2014年に報告している20。

Vilain、HarleyそしてAchermannは、現在では医師らが性器の手術に対してより一層慎重な姿勢を取るようになっていると話す。性分化疾患を持つ子どもには、多分野の人間がチームを組んで個別の対応を行い、子どもとその家族のサポートなどをしつつ治療を行う。ただし治療の範疇には、手術を行わずに子どもを男性もしくは女性として育てるという方法も含まれる。科学者や支援団体もこの方向性にほぼ賛成しているとVilainは話す。「子どもが世の中に存在しないジェンダーを持って育つことは難しい」だろうし、多くの国では男性でも女性でもない状態でいることは法的に不可能だからだ。

しかし、生物学者らが「性別はスペクトルだ」と示し続ければ、やがて社会や国がこの問題の影響に取り組まざるを得ず、線引きの場所ややり方をはっきりさせることになるだろう。トランスジェンダーや性分化疾患の活動団体の多くは、個人の性別もしくはジェンダーが重要でない世界になってほしいと考えている。一部の国や自治体はこの方向に動いているが、Greenbergは少なくとも米国でこの夢が実現される見込みは薄いと見ている。「書類などの性別欄を完全になくしたり、男女どちらにも決められない第三の性別欄を設けられるようにすることは難しそうに思います」。

それでは、法律によって個人が男女どちらかであることを求められる場合、その性別は、解剖学的構造、ホルモン、細胞もしくは染色体によって決めるべきなのだろうか、またそれらのデータで一致した性別にならない場合にはどうすべきなのだろうか? 「他の全ての生物学的パラメーターをしのぐようなパラメーターは存在しません。結局は、性自認が最も合理的なパラメーターだと思っています」とVilainは言う。つまり、もし誰かが男性なのか女性なのかを知りたかったら、本人に直接聞くのが一番ということだろう。

翻訳:船田晶子

Nature ダイジェスト Vol. 12 No. 5

DOI: 10.1038/ndigest.2015.150524

原文

Sex redefined

Nature (2015-02-19) | DOI: 10.1038/518288a

Claire Ainsworth

Claire Ainsworthは、英国ハンプシャーに活動拠点を置くフリーランスライター。


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子どもの中にもトランスジェンダーはいる! 
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トランジェンダー女性を排除して女性の権利を守れとか最近では子どもを守れといった主張をする人たちがいます。
何度でも言いますがトランス女性も女性です。また子どもの中にもトランスジェンダーがいます。

今回は、子どものトランスジェンダーとその母親の訴えです。NHKのウエッブ特集です。




ピンクのランドセルがほしかった
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210621/k10013091401000.html

2021年6月21日 11時34分
ピンクのランドセル。
トランジェンダー15
描いた子どもは、この春、小学校の入学に合わせて背負うのを楽しみにしていました。
でも、母親は買ってあげられませんでした。
そのことを今でも悔やんでいます。
(大津放送局記者 松本弦)


「1回死んで、生まれ変わってくる」
描いたのは大津市に住んでいた7歳の子ども。
この春、小学校に入学したばかりの1年生です。
ここでは、好きなアニメのキャラクターにちなんでレイさんと仮名で呼びます。
母親(36)は長男としてレイさんが生まれてきたとき「男の子らしく育って、空手や柔道などを習ってほしい」と思ったといいます。

レイさんは、言葉を話す前からピンクが好きで、買い物に出かけると指をさし、かわいい女の子向けの服をほしがりました。

3歳ごろから「自分は女の子」と言うようになり、5歳になると、自分の体への違和感をはっきりと主張してくるようになりました。

母親
「ある日、お風呂上がりに自分の体を見て『自分は女の子なのに、体が違う』。『1回死んで、女の子に生まれ変わってくる』と、泣きながら訴えてきたんです」

悩んだ末、親子は専門の医師を訪ねました。
医師の診断は、心と体の性が異なる「性別違和」。
子どもをありのまま受け入れたほうが良いとアドバイスされました。

母親
「『(子どもには)別に男でも女でも、あなたのことは大好きだし愛してるから大丈夫だよ』というふうに声をかけたんですけど。やっぱり親として、これから先、つらいことがたくさん出てきてしまうだろうなっていう心配がすごくありました」

“長男”に女の子の服を着せた母の思い

レイさんお気に入りの洋服を見せてもらいました。
ピンクの上着や、女の子のキャラクターがプリントされたシャツ、それにスカート。明るい色の洋服が並びます。
保育園の同級生から、どう思われるのか不安があったという母親。
でも、その洋服を着て通わせることにしました。

ある夢が実現することを願って。
その夢とは、子どもがいちばん好きな色、ピンクのランドセルを背負って小学校に通うことでした。
そのためには、保育園のうちから、周囲に受け入れてもらうことが必要と考えたのです。

母親
「かわいいものが好きで、ピンクが好きな子だと周りに分かってもらえれば、小学校に上がったときに、もしほかの子にからかわれても、『この子は保育園のときからそういう子だったんだよ』と支えてくれる。本人も、お友達に自分のことを分かってほしいという気持ちがあったので、知ってもらうのがいちばんだと思ったんです」
「女の子に産んであげられなくてごめんね」

しかし、親子の思いが届くことはありませんでした。
女の子の格好をしていることで、保育園でいじめを受けるようになったといいます。


母親
「体を殴られたり、『おとこおんな』『仲間にいれないぞ』『病気』と言われたりしていました。園とも何度も話し合いをしましたが、『じゃれ合い』とか『男の子はそういう遊びをする』と言われて。夜中に何度も飛び起きてパニックになったり、意地悪をされたことを思い出して泣いたり。『死にたい』って言ったりとか。もう、別人になってしまいました」
レイさんは円形脱毛症や適応障害になり、保育園に行くことができなくなりました。
母親は、自分を責めました。


母親
「夜寝る前に布団で泣いていて。どうしたのって聞いたら、『この体が嫌だ』と言ってきました。『周りの友達はみんな心と体が一緒なのに、なんで自分だけ違うんだろう』って。私は謝りました。ちゃんと産んであげられなくてごめんねっていうふうに。どうしてちゃんと、女の子の体で産んであげれなかったのかなとかって」
違和感を持っている子どもは、身近にいる

レイさんを診断した医師を訪ねました。
およそ20年前に大阪でジェンダー外来を始めた、精神科医の康純さんです。
これまでにおよそ2000人のトランスジェンダーを診察してきた康医師。
レイさんのようなケースは珍しくないばかりか、親や周囲がそれを受け入れず、潜在化していることも多くあると指摘します。

関西大学保健管理センター 康純 医師
康医師
「子どもの場合は親が(医師のもとに)連れてくるんです。ということは、親が連れて行こうと思わないと来られないわけです。例えば男の子がスカート履きたいと言ったとしても、親が『男の子やからスカートなんか履かへん』って言ってしまえばそこで終わってしまう。性に違和感を持っている子どもは、身近にいるんです。体と心の性が異なる人たちに、『体の性で生きるべきだ』と押しつけることは間違っています」

岡山大学ジェンダークリニックがおよそ1200人のトランスジェンダーに行った調査で、「性別違和を自覚した時期」について尋ねたところ、「小学校に入学する前」と答えたのは、半数以上にあたる56.6%に上りました。
それだけに康医師は、幼いころからの適切な対応が欠かせないと訴えます。


“あなたは1人じゃない”
レイさんが自分らしくいられるためにどう導けばいいのか。
母親は康医師から紹介されてある人物に連絡をとりました。


土肥いつきさん
京都府の高校の数学教員、土肥いつきさん(59)です。
30代のころ、自分がトランスジェンダーと気づいたといいます。
女性らしい服装で教壇に立つようになると、周りから冷たい視線を浴びました。

土肥さん
「髪を伸ばしたり、化粧したり、フェミニンな服を着てみたりしました。すると、途端にバッシングがきます。周りの教員はみんな目をそらして、話しかけてこない。腫れ物に触るようでした。学校の中に自分の居場所がなかったですね」
それでも、一部の生徒たちがありのまま受け入れ、自然に接してくれたことが心の支えになったという土肥さん。
トランスジェンダーの子どもたちの居場所を作ろうと、15年前、交流会を立ち上げました。

交流会
この交流会に参加したレイさんと母親。
多くの仲間がいることを知り、喜んだといいます。

土肥さん
「子どもには、あなたは1人じゃない。仲間はいるよっていうメッセージを伝えてあげてほしいなと思います。私たちの周りには、多様な性があるのが自然なんです」


「学校にちかずくとしんどくなる」
結局、周りの理解をえられずに滋賀県外に引っ越し、新しい環境で暮らすことを選んだ親子。
この春、小学校に入学したレイさんのランドセルはピンクではありません。

母親
「買ってあげたいとずっと思っていました。けれど、またいじめられるんじゃないかと不安で仕方なかったんです。ピンクのランドセルを渡してあげられなかったことは、一生後悔するんだと思います」
レイさんはいじめの恐怖から「自分を隠したい」と言い、別の色のランドセルを背負い、男の子が着る制服を着て、男の子
として小学校に通っています。

レイさんが書いてくれた手紙にはこう書かれていました。
「きょうしつに入れない」
「学校にちかずくとしんどくなる」
取材の最後、母親は、こう話しました。

母親
「『これが好き、こういうことがしたい、こういう服が着たい』というごく自然な気持ちを周りが受け止めてくれたらと。子どもが自信をもてるような状況になれば、好きな色のランドセルを持って行けると思います。大人がその子の気持ちを否定せずに受け止めて、味方になっていくことが大事かなと思います」


大津放送局記者
松本弦
2018年入局
警察担当を経て、市政や学術・文化を担当



トランジェンダー14

わたしも自分で性別違和を自覚したのは、やはり小学校に入学する前でした。
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